栃木のソウルフード「宇都宮餃子」
2016/10/07
栃木県宇都宮市は餃子の年間消費量日本一で知られ、「宇都宮餃子」を食べにわざわざ他県から足を運ぶ人も多いほどです。
栃木が誇る関東グルメ「宇都宮餃子」についてご紹介します。
そもそも宇都宮餃子ってどんな餃子?
宇都宮の餃子が有名ということは知っていても、具体的に「宇都宮餃子」がどういったものかご存知でしょうか?
一言で言うと、宇都宮餃子は「いくらでも食べられる餃子」です。
宇都宮餃子の特徴として、白菜を始めとする野菜がふんだんに使われていて、一般的な餃子に比べて非常にヘルシーで食べやすくなっています。
これは本場中国の餃子にとても近く、宇都宮餃子は本場志向でもあるとも言えるかもしれません。
「肉が多くて皮が薄いのがシューマイ」「野菜が多くて皮が厚いのが餃子」というように、もともと餃子は野菜と皮が主役の料理なんです。
食べ方においても、中国と同じように多めの酢と少な目の醤油を混ぜたタレで食べるのがスタンダード。
水餃子を提供しているお店も多く(焼き餃子は基本的に日本独自の食べ方!)あります。
平均的な料金に関しても、だいたい1人前6個が200円前後となっています。
一般的な餃子だと一人前300~400円はするので、とってもお手頃ですね。
このように味と料金、両方の面から「宇都宮餃子」はたくさん食べたくなる餃子ということが出来るでしょう。
餃子の年間消費量が日本一なのもうなずけますね。
宇都宮餃子を始めて食べると、その食べやすさと美味しさに感動する人は後を絶たず。
油たっぷりのタレと肉がっつりの餃子しか食べたこと無いと想像しづらいかもしれませんが、餃子の名店巡りで何件もはしごする人が多いというのも、きっと一度宇都宮餃子を味わえば納得できるはずです。
宇都宮餃子の歴史
昭和26年に「宮茶房」というお店が餃子を提供したのが、宇都宮餃子の始まりと言われています。
その後、宇都宮餃子の名店として知られる「みんみん」の前身である「ハウザー」を始め、「忠次」、「香蘭」、「正嗣」など多くの餃子専門店が登場し、餃子ブームが巻き起こります。
このブームの理由には諸説ありますが、戦後に満州や北京など中国東北地方から帰ってきた人々が、白菜や豚、ニラの産地である栃木で商売を始めたのがきっかけではないかと言われています。
その後、餃子年間消費量ナンバーワンであることに注目した宇都宮市が、「宇都宮餃子」によるPR活動を開始。
バラエティ番組「おまかせ!山田商会」で全国にお茶の間に知れわたると「宇都宮餃子」は大ブレークし、現在の様にブランド化されていったのです。
ライバル「浜松餃子」との比較
宇都宮市のライバルといえば浜松市。
一時は年間消費量1位の座を奪われていた時期もあるほどで、「宇都宮餃子」と「浜松餃子」は良く一緒に語られることが多いですね。
見た目としてはシンプルな「宇都宮餃子」と羽根付きの「浜松餃子」。
具体的にはどのような点が違うのでしょうか。
ざっくりと表すなら、「さっぱりの宇都宮餃子」に対し、「濃厚な浜松餃子」といったところでしょうか。
上でも見たように、白菜中心の野菜が多めでニンニク控え目、タレも酢で食べるさっぱり感が「宇都宮餃子」の特徴です。
一方で「浜松餃子」は豚肉たっぷりで、野菜も甘みの強いキャベツがメインです。
旨味の強さが特徴ですが、どちらかというと重ためな餃子といえますね。
そのため口をリフレッシュさせるための「ゆでもやし」が付け合せとして出されることが多いのも、「浜松餃子」ならではの特徴です。
価格については「浜松餃子」に対して「宇都宮餃子」の方がかなり安めです。
「浜松餃子」は1人前6個ならだいたい300円前後といったところでしょうか。
平均か、それよりはちょっと安いかくらいといったところですね。
とはいえこれはファストフード的に受け入れられて発展した宇都宮餃子が安すぎるだけな気もします。
どちらも日本の餃子文化を担ってきた素晴らしい逸品なので、食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。