【茨城グルメ】佐野の名物料理「耳うどん」
栃木県佐野市は栃木県の南西部に位置し、電車や車でのアクセスもしやすい都市。
佐野厄除け大師にアウトレットモール、そして佐野ラーメンの街として知られ、他県からも多くの観光客が訪れています。
特に佐野ラーメンは人気が高く、全国的な知名度も高まっていますよね。
青竹で打った平麺に澄んだ醤油スープ。どこか懐かしさを感じさせるものでありながら、多くの店がしのぎを削っている一大ラーメン都市だけあり、今の時代にマッチした洗練された佐野ラーメン。
今や佐野を代表する”観光資源”となっています。
しかし佐野には、ラーメン以外にも名物グルメがあるんです。
それはいもフライと耳うどん!
いもフライは栃木だけでなく群馬でも食べられているものですが、佐野はとりわけ食べる頻度も高く、市内にはいもフライを提供する店舗が50軒以上もあるんだとか。
群馬や足利に広まったのも、佐野市からリアカーで売りにいったのが由来とされる説もあるほどです。
こうした名物グルメと比すると聞きなれないのですが、耳うどんはローカル度とオリジナル性では負けていない、佐野の名物グルメと言えます。
耳うどんという名前のインパクトも気になるところですが、一体どんな食べ物なのでしょうか?
耳うどんってどんな食べ物?
耳うどんは佐野市の中でも旧葛生町の仙波の郷土料理で、その名の通り耳の様な形をした麺料理。
食感はすいとんに似ていて、しっかり噛みしめて食べるタイプです。
山梨のほうとう、群馬のひもかわうどん、秩父地方のおっきりこみ等、関東には小麦文化が根付いていて、それぞれの地域で独自の麺を生みだしていますよね。
耳うどんもその一種で、静岡・山梨の富士川地域でも一部食べられているそう。
仙波では耳うどんをお正月に食べる習慣があります。
それには理由があって、耳うどんは悪い神の耳を象徴しているとし、その耳を食べることで一家の話を悪い神に聞かれずに済む。お正月に食べれば1年間聞かれることがない、といった魔除けの意味を合いがあるんだとか。
これにプラスして、耳を食べてしまえば悪口も聞こえず、近隣とのお付き合いも円満にいくといった意味もあるようです。
耳うどんの具材は五目うどんのように多種なのですが、これもおせちの残りを消化する目的から来ているのでしょう。よく出来たシステムです♪
おつゆは関東風の醤油味で、やや濃いめになっています。
耳うどんを食べるには?
まずは本場・佐野で食べてみるのが一番です。
2014年までは京都の祇園に「うどんミュージアム」があり、そちらで食べられたのですが残念ながら閉館してしまいました。
うどんミュージアムでは全国のご当地うどんを提供していたのですが、その中で耳うどんは5カ月連続で月間売上トップを記録する人気を誇っていたので、その美味しさは折紙つきです!
佐野で耳うどんを食べるなら、野村屋が有名。
伊達巻も乗っている耳うどんはまさにお正月を感じさせられるもので、当たり前ですが本当に耳のような形をしています。実際に食べてみると肉厚なワンタンのようでもあり、思った以上に存在感があるので充分にお腹いっぱいになるんです。
しっかりした歯ごたえがあるので、よく噛みしめて食べるのもその理由かもしれません。
野村屋ではカレー煮込み、グリーンカレー味もあり、どちらも美味!
複数で訪問して食べ比べるのも楽しいですよ。
また佐野のもう一つの名物である大根そばも食べられ、耳うどんとのセットもあります。
佐野ラーメンとハシゴすれば、名物麺のコンプリートも出来てしまいますね。
佐野まで行けない!という人は、手作りしてみてはいかかでしょう?
小麦粉に塩水を入れ(またはうどん粉を使用しても)、よく練った生地を2時間ほど寝かせます。
打ち粉をして綿棒で伸ばし、7×4cm位の長方形に切ってから耳の形に作っていきます。
厚さは3mm程度でしょうか。折りたたんで耳の形に作る作業は工作のようで、ちょっとテンションが上がります。
これを関東風の出汁に醤油とみりんを加え、好みの具材を入れれば完成!
人参やネギなどの野菜に、伊達巻を加えた方が彩りも綺麗でより本場に近づきます。
パスタもスバゲッティだけでなく、ラザニアやラビオリのように多くの種類がありますよね。
耳うどんもそんなバリエーションの1つのようで、より小麦の味を堪能できる食べ方のように感じます。
佐野を訪れた際にはラーメンだけでなく、耳うどんにも注目してみてくださいね。