江東区深川の伝統が生きる郷土料理「深川めし」

2016/10/24

東京都江東区の西武に位置する深川エリアに「深川めし」という郷土料理があるのをご存知でしょうか?
地域興しの目玉として深川の飲食店では様々なオリジナルの深川めしが作られるなど、密かに熱いご当地グルメなんです。
今回はそんな「深川めし」をご紹介です!

深川めしとは

「深川めし」とは、東京都にある深川という地域で江戸時代の頃からよく食べられている、ねぎなどの野菜とあさりやはまぐりなどの貝を味噌で煮込んだものをご飯にかけたり、あさりのむきみを醬油で煮たものでご飯とあさりを炊いて混ぜて炊き込んだりした料理です。
似たような料理は貝の産地でよく見かけられますが、深川のものが特に有名なので「深川めし」と呼ばれ、農林水産省郷土料理100選のひとつにも数えられています。

調理法や飲食店によっては深川丼とも呼ばれています。
現在では飲食店のメニューだけではなく、駅弁としても売られています。

深川めしの歴史

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深川めしは名前の由来にもなった深川という、東京都の江東区にある地域が発祥だと言われています。
今ではアサリが使われる場合が多いですが、江戸時代の深川ではバカガイという貝が多く取れていたので、漁師達はそれを味噌汁の中に入れ、ご飯の上にかけて食したり、ご飯に混ぜてたりしていました。

深川めしはすぐにできてしかも栄養が満点であったため、気が短い江戸の漁師達に好まれていました。
また昔はバカガイのむき身のことをアオヤギと呼んでおり、バカガイを入れた深川めしは青柳飯とも言われていたそうです。

現在のようにアサリを使うようになったのは明治時代になってからで、そのころには深川めしと呼ばれ始めました。
しかし、昭和中期になると東京湾の埋め立てによって深川は海から遠くなってしまい、その影響で深川は漁業権を放棄していました。
その後深川めしを食べる習慣が失われてしまいます。

ところが昭和後期に、深川付近に観光施設が建設されたことで観光客が増えました。
それとともに江戸時代の家庭料理であった深川めしも飲食店で出され始め、今に至っています。

深川めしのバリエーション

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深川めしはシンプルな料理なので色んなアレンジが可能です。
例えば、汁の中に昆布茶を入れると味に深みが出てよりおいしくなりますし、炊き込みとしていただくのであれば深川めしの上にねぎや油揚げをのせて食べてもまたおいしいです。
さらに深川めしをせいろ蒸しにする、といった調理法もあればフライパンで調理をしてパエリアのように仕上げたり、洋風のドレッシングをかけたりすることで洋風の深川めしを作るものもあります。

トップ画像のような「炊き込み」と、上の画像のような「ぶっかけ」の2つが代表的なバリエーションですが、今ではオリジナルの深川めしもたくさんあるということですね。
冒頭にも書いたように、深川の飲食店では色々な深川めしを楽しむことが出来るので、ぜひ足を運んでみてください。

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