【ゼリーフライ】埼玉県行田市のご当地グルメは二つのフライ!【行田フライ】

2016/10/24

今回ご紹介する関東グルメがある埼玉県行田市は県の北部にあり、群馬県との境に位置しています。

電車でのアクセスはJR高崎線に行田がありますが、市の中心部は秩父鉄道の行田市駅にあるので、JR経由なら熊谷から秩父鉄道か、JRの吹上駅からバスを利用するという方法も。

行田は埼玉県の中でもメジャーな市ではないのですが(?)、実は万葉集や風土記にも登場しており、行田市大字埼玉(さきたま)は埼玉県という地名の発祥地とも言われる由緒ある土地。
さらに歴史好きには稲荷山古墳のある場所として知られています。
室町時代には忍城(おしじょう)が築かれ、勢力を拡大するも後北条氏側に付いた為、豊臣軍の石田三成に攻撃を受けることになります。これが忍城の戦いで、映画化もされた「のぼうの城」のモデルとなり、原作や映画のファンが行田を訪れることも珍しくないようですよ。

そんな行田が誇るご当地グルメ、2つの「フライ」をご紹介!

●揚げてないのに?行田フライ!

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まず一つ目にご紹介するのが「行田フライ」です。
B級グルメのかおりがプンプン漂う素敵なネーミングですね!
ところがどっこい、実はこの「行田フライ」、厳密にはフライではないんです。

「行田フライ」は大雑把に言えば鉄板焼きのようなものです。そう、揚げ物じゃないんですね。
ではどうして揚げてないのにフライなんでしょうか?

実はこの行田フライ、かなり古い歴史のある食べ物らしく、揚げ物の「フライ」ではなく、布の産地だったことから「布来」、あるいは富よ来いという意味で「富来」など諸説あるものの、漢字が由来なんだそうです。
そんな伝統のある富来ですが、いまでは「行田フライ」として商標登録され、キャラクターまで作られています。
行田市の全国ブランド化への力の入れようが伝わってきますね。

作り方は鉄板に水で溶いた小麦粉を薄くのばし、肉や長ねぎ・切りイカといった具材を乗せて焼きます。店によって卵やキャベツを入れるなどオリジナル性を打ち出しているところも。
焼きあがると醤油かウスターソースをかけ、青のりを振ります。
お好み焼きの系統で、見た目もお好み焼きとガレットの中間と評されることが多いのですが、テイクアウトする時の半分にした形状はピザのカルツォーネ!

価格は小さ目サイズなら200~300円と、下町におけるもんじゃのように駄菓子感覚で食べられてきたことが伺えますね。
行田フライMAPも作成されており、市内には50軒近いお店でフライを提供されています。

●ゼリーフライとは?

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さて、それではもう一つのフライ、「ゼリーフライ」をご紹介します。
こちらはちゃんとした揚げ物ですが、なんとなく禍々しいネーミング。
しかしご安心ください、「ゼリーフライ」を一言で説明すると”おからのコロッケ”なんです。
おからと茹でたジャガイモをパン粉を付けず、そのまま素揚げしているのが大きな特徴になっています。お店によりおからの配合具合が違ったり、つなぎとして卵を加えることはありますが、ソースをつけたシンプルなゼリーフライは素朴な味わいが魅力!
価格も100円程度と、フライ同様に子どもがおやつに食べられるような、まさにご当地B級グルメな一品です。

ゼリーフライが誕生したのは、日露戦争に従軍した際に中国で食べられていた「野菜まんじゅう」を行田市内にあった一福茶屋の主人がアレンジしたのが由来とされています。
明治後期には存在し、名称の由来はゼラチンのゼリーではなく、形が小判に似ていることから「銭フライ」となり、それが訛って「ゼリーフライ」になったんだとか。

ゼリーフライにも「こぜにちゃん」というゆるキャラが作成されており、こちらも全国ブランドとして知名度を上げたいという気合が感じられます。
どちらも素朴なものですが、日本人なら誰もが好みそうな味であることは確か。
古墳や忍城観光で行田を訪れたら、マストで食べておきたい名物グルメです。

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